モダンなお茶会・皆様の船出の薄茶席と「守破離」
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今度は薄茶を頂きます。
また、先程としつらえが変わっていました。

先生が「さぁ、このお席は皆様で舟遊びをお楽しみ下さい。」
と、ご挨拶されました。

「いつも、生徒さんと、心をこめて美味しいお茶を点てましょう
と、一生懸命にお稽古をしています。厳しいお稽古を皆さん
頑張って続けて来られて、この日のお茶会を迎えられました
が、今日からがまた我々の新しい船出の日です。そういう思
いが、このお茶席に込められています。」と、少し涙ぐまれて
いましたので、胸が熱くなりました。
舟形のステキな竹製の花器も、この日のためにオーダー
されたそうです。


お菓子器は、屋形舟の様になっていて、蓋を取ると、

可愛い団扇のお干菓子が入っていました。

水を感じさせるような、涼しげなお道具で、

なつめは、螺鈿の入った船の模様でした。

こんな、お茶会は本当に初めてでした。
伝統を受け継ぐ者にとって忘れてはならない、武道や
芸能の教えに「守破離(しゅはり)」という言葉があります。
Wikipediaによると、
守=まずは決められた通りの動き、つまり形を忠実に守り、
破=守で学んだ基本に自分なりの応用を加え、
離=形に囚われない自由な境地に至るというもの。
今回のモダンなお茶会は、まさに、守破離の「離」だなと
思いました。
基本をしっかり勉強して、やがて応用を加えて、自由に
楽しむということは、着物の世界にも通じることです。
和装には、色々な季節のルールや決まりなどかたくさん
あり過ぎて、それが着物を難しいものにして着たい人を
遠避けてしまっているのも事実です。
色々な伝統も、時代の流れに合うように少しずつ変わって
行かなければなりません。
かといって、日本の民族衣装である着物を何も知らずに
自由勝手に着崩してしまう事を良いとは思いません。
お客様に、着物の基本をきちんお伝えして、応用も提案し、
さらには、もっともっと自由に着物を楽しまれる人が増えて
いくような、サポートのできる着物のお店でありたいと今回
のモダンなお茶会で気付かせて頂きました。
本当に有難うございました。
転覆しないように、頑張ります!
明日は、皆様の着物姿のご紹介です。
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